惹起
5月は毎日投稿と言ったのに、また知らん顔して布団に潜り込んで寝ようとしています。スマホで打てる小話にぴったりということで、また言葉の話を。
今日は「惹起」を調べていた。仕事で企画書を書いていて、「興味を惹起する、って使い方合ってるっけ?」と調べたところ、ちょっと用法が違うらしい。惹起は基本的に問題や事件などのネガティブな事案に対して使われる言葉だという。法律用語では、「事件や事故を引き起こした者」のことを「惹起者」と呼んだりするそうな。最近だとマーケティング周りで「興味惹起」などと使わなくもないが、本来の意味からはちょっと外れている様子。
「惹く」「惹きつける」って、サラッとしていないというか、少しねっとりした印象のある言葉だ。なんで草冠なのに、人の心情にまつわる意味を持つのか、と思い漢字の成り立ちを調べた。
「髪を振り乱し我を忘れて神意を聞き取る巫女」の象形と「心臓」の象形から、神に「心がひきつけられる」を意味する「惹」という漢字が成り立ちました
とのこと。象形文字なんですねぇ。
「髪を振り乱し我を忘れて神意を聞き取る巫女」って何、と思ったが、出てくる図を見ていると確かに髪を振り乱し我を忘れて神意を聞き取る巫女に見えてくる。心が引き寄せられてどうしようもない!感が伝わってくる。子どもの名前にこの漢字をあてようものなら、やたら執着心の強い人間が育ちそうだ。
そんなことで、おやすみなさい。